さて今日は、
『わかりやすい上に好感度の高い説明法』の
続きをお伝えしていきますね。
■ 患者さんが求めるのは『個人的にカスタマイズされた説明』
というのがポイントですが、
まずは、振り返りから。
前回のポイントは・・・
●見えない商品を売るセラピストにとって、説明というのは
常に重要。ただし、わかりにくい説明はいけない。また、
『患者さんが望まない説明』は、マイナス効果にさえなる。
『患者さんの症状と原因・対策に関する説明』は、ほとんどの
場合、必要かつ有効。
・・・ということでした。
そして、
なぜ『患者さんの症状と原因・対策に関する説明』
がそんなにも効果的なのか?
というクイズを出して、終わっていました。
さてこれ、いかがでしたか?
なぜだと思いました?
いちど自分の頭で考えておくと、
情報は記憶に残りやすくなります。なので、
ぜひ一旦は、ご自分の仮説を立ててみて下さいね。
■「自分に関係ある」と感じられるかどうか?
・・・とは言いつつ、もうタイトル部分で
ヒントになり過ぎることを書いちゃってるんですけども(笑)、
答えは、選択肢の中でもっとも、
『個人的にカスタマイズされた説明』だから、です。
これが、ポイントです。
ひとは、心理的に、
『自分に関係が深い(とわかる)話』に興味を持ちます。
・・・ここまでは、あったり前ですよね(笑)
それ以外は、『自分に関係ない話』なんだから。
でも、このミスは、多発するんです。
たとえば、前回出したクイズの、不正解たちを並べてみましょう。
1) やっている施術についての説明
2) 色んな症状に関する専門的な説明
4) レベルの高い技術・整体などの説明
6) セラピスト個人のことに関する説明
7) カラダのことや健康系の雑学や専門知識ネタ
はい、これらでしたね。
これ、
患者さんに関係ありますか?
・・・もっと言えば、
「前置きもなしに話し始めて、患者さんにとって
どういう意味を持つ内容なのかすぐ理解できますか?」
という点が、ポイントです。
たとえば、1)の施術法の話。
整体に興味がある少しマニアな患者さんなら、『関係あり』と
判断して「くれる」かもしれません。
でも本来、ほとんどの患者さんの気持ちは、
「整体の技術に興味がある」というものではなく、
「今回の整体で自分が良くなるかどうかには興味がある」
というものなんです。
だから、ただ
「僕がやっている整体は、●●療法といって日本に古くから
ある高い技術をしっかり保存したものなんです・・・」
みたいなことを説明したって、
「あ、なんか自慢話かアピールが始まった・・・?」
という風にしか感じられないのです。
そうです、
こんなの、マイナスでしかありません。オーマイガーです(涙)
「自分に関係ない話だ」と判断してしまうからです。
施術者の自己満足ととられてしまいます。
これは、他の選択肢の・・・
2) 色んな症状に関する専門的な説明
4) レベルの高い技術・整体などの説明
6) セラピスト個人のことに関する説明
7) カラダのことや健康系の雑学や専門知識ネタ
これらにも、同じように当てはまります。
どんなに詳しい専門知識だろうと、
なんかすっごいスキルの話だろうと、
セラピスト本人のとっておきの苦労話だろうと、
面白くてしょうがないはんずの健康ネタだろうと・・・
「自分に関係ない」
と思われたら、何の威力も発揮しないんです(涙)
(実際、本当に関係ない話を何の配慮もなしに
し続ける先生もたくさんいます)
ど~~~~~~~~んなに
超いい内容だと言われても、
『現代量子物理学―基礎と応用』という本、
このタイトルだけ聞いて、読みたいと思いますか?
・・・たぶん、思わないですよね(笑)
それは、
「自分に関係ない」と思うからです。
脳が、「この情報、重要じゃねえな」って判断するんです。
本当は多分、氣がなんでカラダを治すか、
指圧がなぜ健康にいいのか、どうやって効果を発揮してるのか、
という仕組みを説明してくれるはずなので、
かなり面白い内容だと思います。
・・・って聞くと、どうでしょう。
タイトルだけ聞いたときよりは、少しは興味がわきますよね?(笑)
それは、
「あれ・・・実は、自分に関係があるの?」と
思えるからです。・・・この違いを、大切にしたいんです。
(ちなみに、実在する本です。僕も読んだことないんですけど)
■「あなたとの関係」がわかるように
だから逆に言うと、
本当に患者さんに伝えたい話があるなら、
「あなたにとって関係が深くて大事な話ですよ!」
ということを最初にわかってもらう必要があるんです。
ここ、すごく大事です。
これさえできれば、患者さんに『聞く体勢・聞く耳』が
できます。
これがものすごくしやすい・・・というか、
自然にできちゃうのが、正解の選択肢の
『患者さんの症状と原因・対策に関する説明』なんです。
これ、
「自分に関係ある」のが「明らか」ですよね。
だから、有効なんです。最初っから聞きたい話なんです。
ぜひ、覚えておいて下さい。
患者さんは・・・というか、人間は、できるだけ
『自分が自然と興味をもてる話』を聞きたいんです。
(こうやって書くと、当たり前ですね(笑))
だから・・・
●『まず興味に当てはまる(関係ある)話』を選ぶこと。
そして、
●「あなたの興味にそぐう話ですよ!(関係ある話ですよ)」と
最初にわかるようにしてあげること。
という2つが、
『わかりやすい上に好感度の高い説明法』の
ものすごく大事なコツなんです。
ここまで、OKでしょうか。
これができないと、
どんなに説明が上手で立て板に水であろうと、
「自分に関係ない話をえんえん聞かされてうんざり」となって
しまうわけですね(笑)
逆にこれがちゃんとできるなら、
多少説明が口べたでも、ちゃんと伝わります。
「先生はしゃべり苦手そうだけど、一生懸命、自分のために
お話してくれた」って思ってもらえます。
ぜひ、今回のポイント、
よく噛みしめてみて下さい(^-^)
・・・ものすごい大きな違いになって、数字に表れてきますからね。
【 今回のポイント 】・・・・・
会話にあたってまず最も大切なことは、
『相手にとって興味のある話を選ぶこと』。そして、
『相手の興味のそぐう話であるということを最初に示すこと』。
それがない限り、聞き手の脳のほうが「関係ない話」として
拒否をしてしまう。またひどい場合は、自己満足・自慢に
聞こえて、ひどくマイナス印象になってしまう。
【 次回予告 】・・・・・
今回少しヒントを出してあるんですが、実は、
どんな話をするときも、『患者さんの興味のある話』に
してしまえばいんです。
次回は、そのコツについて書いていきます。
ぜひ、「どんなやり方なんだろう?」
というのを、自分でも考えておいてみて下さい。