聴く力の根本にあるのは、相手への関心
「ねえ、ちゃんと聞いてる?」
あなたはこうやって叱られたこと、ありますか?
僕はあります、多々あります(笑)
テクニック論の前に、相手には伝わります。
あなたが相手自身か、話のトピックに興味があるかどうか。
聞き上手なテクニックはもちろん大切です。
でも、「どんどん話したくなる」「話すことで心が浄化される」
という聴き方には、テクニックを超えた力があります。
その最大のものが・・・
『興味・関心』です。
そしてそれをささえるのは、『許容感』です。
お手本は、おじいちゃん・おばあちゃん
すごく聞き上手で話したくなっちゃう相手として、
優しいおじいちゃん・おばあちゃんをイメージしてみましょう。
(これは意外なほど使えるコツです)
●「うんうん、そうだったの・・・あらぁ・・・」
●「そうかい、そんなに嫌だったのかい、それは大変だったわね」
●「それでそのあと、どうなったんだい?」
●「そうか、それであんたはどう思ったんだい?」
●「そうかい・・・どうしたら、もうちょっとラクになるかねぇ」
ゆっくりしていて、余計な解釈をはさまない。
優しさに満ちていて、義務的でなく、ちゃんと知りたがってくれる。
丁寧に気持ちも状況も聞いてくれて、決して急がせない。
それが、興味・関心・許容感です。
「聞いてくれる」でなく、「聞きたがってくれる」。
急ぐ必要がなく、自分のペースを許してくれる。
批判も指示も提案もなければ、解釈をはさまれることもない。
ただ、わかってくれようとする。批判もない。
間違ってるかどうがなんて関係なく、『味方』でいてくれる。
だから、
優しいおじいちゃん・おばあちゃんは、聞き上手の代表です。
でもこれって、
仕事ができるとかどうとか、あんまり関係ないですよね。
若い頃仕事バリバリで、聞き上手だったひとたちばかり・・・
じゃないはずです。アタリマエですけど(笑)
伝わってくる、「承認」が「居場所」をつくる
結局、こういった聴き方をしてもらって
「とことん自分を認め、許してくれる」という感覚が
深まっていくことが、ココロをほぐしていきます。
ココロが居場所をえて安堵し、重荷をおろし、
たまった感情を浄化させていくことができます。
逆にこの優しさがなく、
テクニックばかりの聞き上手では、ココロはほぐれて
いきません。
研究・分析・インタビューといった『情報を引き出す』ことには
向くかも知れません。でも、『ココロを解きほぐす』ことには
向かないのです。
スコップで掘り下げるような聴き方と、
毛布でまるごと包み込んでくれるような聴き方の違いです。
これは決定的。
そして、優しい聞き上手は、本当に少ないです。
特に男性のセラピストの場合はそうです。
ぜひ、大切に頭に入れておいて下さい。
【今回のポイント】
聞き上手の本当に大切なポイントは、テクニックの前に、
『興味・関心・許容感』というココロの姿勢。
それは『優しいおじいちゃん・おばあちゃん』をイメージすると
実行・訓練しやすい。
【次回予告】
次回は、いろいろな治療院を活きまくっているリサーチ結果から、
具体的なコミュニケーション・ネタを紹介したいと思います。
■編集後記:
ゆずこしょうが、異様にうまいです。
パスタにやたら入れるんですけど、
なんちゅーか、別次元の味になります。
(まぁ、好きだから、なんでしょうけど(笑))
ペペロンチーノにも合うし、
和風しょうゆ系にもいいし、
たらこスパ系にも超合うんです。
大分県、バンザイですね。
(ゆずこしょうの発祥の地だそうです)
個性はガツっと光るのに、
他をひきたてる器があるなんて・・・
なんてカッコいいやつなんでしょうねー