「心の扉の鍵は、内側にしかない」
(心理学者)
全く同じことが、体についてもいえます。
8月から、楽ゆる整体スクールの初級が始まりました。
今回でなんともう、14期になります。
(よく続けてきたなぁ。お陰様です)
1回目のクラスは、
一生使える基礎知識がメインなのですが、
1つだけスキルをお伝えしました。
その名も、
「背骨転がし」です。
たった1分ぐらいだけのスキルですが、
全身の血流が上がり、軸が強くなり、
なんと体軸・体幹の筋力まで上がります。
今回は11人の参加でしたが、
もちろん全員が初めて取り組むこのスキルで、
全員が満足いく変化を体験しました。
早くも大きな手ごたえですね。
伝える側としてもとても嬉しい時間でした。
このスキルのとても大切な意味は、
「ほぐしてないのに、ほぐれている」
というところ。
たった1分しかありませんので、
首や肩や腰を揉んでいる暇なんかありません。
にもかかわらず、なぜ全体的に柔らかくなり、
強さまで出てくるのか。
それは、
「表面ではなく、深部にアプローチした」
からです。
「背骨転がし」は、その名の通り、
背骨を通して全身の神経と血流を改善するテクニックです。
そもそもなぜ張りやこりで硬いのかと言えば、
血流が足りなくて乾いているか、
無意識の緊張で力んでいるか。
このどちらかなのです。
だから、
神経と血流が改善しさえすれば、
「硬くなっていた理由が消えてしまう」ので、
硬さは「触れなくても勝手に溶ける」わけです。
だから体験した人は皆、
「なんだこれ、魔法みたい!」
ってなるんです。
解さずにほぐれるなら、もちろん楽です。
ただし、楽なのはセラピストだけではなく、
受け手側の体や脳にも負担や反動が少ないのです。
施術の長さや強さは、薬の量や強さとイコールです。
そう聞くと、わかりやすくなるでしょう?
優しい力で早く深く効く価値は、
少ない薬で早く深く効くのと同じなんです。
効果が出た上に、
負担も副作用も少なく、依存性もない。
本人の力が上手に引き出される刺激だということです。
重い症状や病気を抱えている人は、
ただでさえ疲れ、弱っている人です。
そんな人に提供するセラピーとして、安心で安全かつ効果的なのは、
「内側からよくなるやり方」の方です。
それを自らの手と体で、経験してもらえました。
よかった……
僕がスクールでお伝えしていることの中でも、
特に大事なコアをつかんでもらうのが初級の第一回です。
実は僕が1番緊張しているのも、この回です(笑)
ぼくがお会いしてきた
「病気を治してしまう系」の達人先生は、
全員共通して、施術に強い力を使いません。
パワー系でいくのか、
しみこむ系でいくのか。
最初に学ぶものがどっちかで、
その後のスキルの伸び方が全く別種のものになります。
ぼくは一時期、パワー系も経験しました。
患者としてはもちろん、セラピストとしてもです。
……でも。
心は内側からしか開きません。
安心と信頼がなければ、いかに外側からこじ開けようとも、意味は無い。
一旦開いたと見えても、すぐまた閉じてしまいます。
後に残るのは、不信と警戒、そして、傷跡です。
体も、内側から開いてもらいましょう。
安心感と信頼感がある優しいケアであれば、本来の力と魅力が中から溢れ出てきます。
後に残るのは、自信と肯定感、そして、克服経験です。
厳しく表面を責めるのではなく、
優しく内面をゆるしていきましょう。
「ゆるめる」は「許しめる」です。
その意味の大切さを、
自戒とともに再認識させてもらいました。
ではではまた、面白い毎日を。
魔法はいつだって外じゃなく中にあるよ。
■追伸:
興味のある人は、今回の話の中心になったセラピースキルを、
リアルに体験できます。
編集後記につづく……