今回は、「心技体 ~ 本当に治せる人気セラピストになる方法」
シリーズの、第2回目です。(全7回)。まずは技って何なのか?
何のためのもので、何がキモなのか・・・考えてみましょう。
●技(スキル)は何のためにある?
・・・というと、「患者さんが良くなるため」です。
つまり、
「体調改善に役立たないスキルや知識ではいけない」
ということです。
もっと言えば、
「知ってる」だけでなく、「使いこなせている」こと、
それに「わかりやすく説明できること」までできて、
本物の技と呼べるんです。
(患者さんが理解できてはじめて、回復力が底上げ
されるため。逆に言えば、わかりにくさは回復の邪魔です)
●これが大前提。
だから、あたらしい知識や技を仕入れたら、
「誰かに話してみる、試してみる」ことが重要です。
そのことで、記憶が定着されやすくなるだけでなく、
自分の言葉や動作にしてみることで、体験してもらうことで、
説明能力も鍛えられます。
また、うまく効果が出ない、説明できないとしたら、
情報の量が足りないか、整理ができていないか。
不足分は、調べてもいいし、僕に聞いてもいい。
いずれにしても、その時点で、
「次のレベルに行くための準備」ができるんです。
●さて、では、
「どんな技(スキル)を身につけるべきか?」
ということが次のポイントですね。
で、これについての結論は、意外かもしれませんが、
「ぶっちゃけ、基本、どんなものでも良い」というのが真実です。
原則に照らし合わせたら、
「やり方なんてどんなものでもOKで、
体調が改善すればそれでいい!」なんです。
ただ、2つ、大切な目安はあります。
ここからはずれてしまうと、深い回復は望めない、
というポイントです。
●その2つのポイントとは・・・
1)破壊しないこと
2)浅層・深層の両面をケアできること
これらです。
1なんて「当たり前でしょ?」と思うかもしれません。
でも、ぜひ知っておいて欲しい。
毎月のように、
「カイロプラクティックを受けて以来、ずっと
腕の痺れが消えないんです・・・(涙)」とか、
「マッサージに行ってから、首が余計に痛くなって、
しかもその痛みがひかないんです!(怒)」って、
『壊されて困ってる人』がうちに来るんです。
●「そんなまずいのって、シロウトじゃないの?」
と思いたいところなんですが、話を聞いていくと、
どうも、そうでもない・・・(T-T)
(熟練だったり、テレビに出てるような人だったり)
浮かび上がってくる共通点は、
▼ 刺激が強すぎる or 急過ぎる
▼ 患者さんが不安に感じるような施術
(だから、体がこわばった状態で受けている)
・・・という2点です。
まず、これらは徹底的に避けないといけない。
僕らはそもそも、良くするのが仕事ですからね。
しかも、「疲れて悪くなった体」よりも、
「壊れて(壊されて)悪くなった体」のほうが、
回復によほど時間がかかるのです。
(ケガと同じですからね)
だから、強すぎる、痛すぎる、怖い感じ、急過ぎる、
などの「不安要素」が大きい施術法は、
よほどの工夫をセットしない限り、リスキーです。
このことは医療従事者の、最低の、最低の、最低限の
モラルとして、ぜひ心に刻んでおいて下さい。
永井からの、切なるお願いです(笑)
●次に、2つ目。
「浅層・深層の両面をケアできること」
これらを両立しているところが、
もうね、悲しいほど少ないんです。
『浅層』というのは、比較的触りやすい、
表面にあるものなので・・・
筋肉、骨格、関節といったものたちです。
『運動』や『姿勢維持』を担当するチームです。
多くのマッサージ、整体、カイロなどの
代替医療は、これらの浅層にアプローチします。
もちろん有効ではありますが、
『体質改善(≒予防)』までは届かないことが多い。
●そして『深層』というのは、
少し奥の方にある組織・・・
膜系(筋膜など)、内臓、神経(脳を含む)、
といった、体の中で、『循環』や『生産』や『命令』を
行っているチームです。
(こうやって役割が明確になると、深層をケアしないと
体質が良くならないのは、とてもわかりやすいですね)
これらをケアすることは、即、体質改善になるため、
病気予防や、病気の回復促進に大きく貢献します。
(内臓トリートメントや、頭蓋仙骨療法など)
ただ・・・ディープな治療院って、
「ディープなことだけ」やってたりすることが多いんです。
深いということは、「わかりにくい」ということです。
文学、哲学、ヨーロッパ映画・・・
ものすごく良いものでも、伝わらなければ、
なかなかリピートしてもらえないんです。
あと、効果が実感できるまでに時間がかかることも多く、
メンタルの変化(=超重要)が起きにくいことも
重大です。
●要するに、
「浅層だけ」でも「深層だけ」でも、欠点がある。
で、どっちかを選ぶ人が多いんです。
「わかやすい、商売しやすい」といって、浅層を選ぶ人。
「俺は本格派だから」といって、深層を選ぶ人。
・・・そうじゃないんです。
それじゃもったいないし、前回話した、
『500人の中の、成功できない499人』なんです。
『500人に1人』は、
「浅層も深層もやる」ほうを選びます。
『味は良いけど、栄養はあんまりない料理』でも、
『栄養価は高いけど、美味しくない料理』でもなく、
『味は良い上に体にも良い料理』を出しましょうよ。
・・・わかりやすく言えば、そういうことなんです。
(このたとえ、好きですわー(笑))
この分岐で間違うと、
のちのち、大変なことになるんです。
(技術も経営も、伸び悩みます)
●さて、これから、どんなものを学んでいくべきか。
これで、かなり迷いにくくなるはずです。
僕ももちろん最初、迷いました。
どっちからの誘いもありました。
ちなみに僕は、『美味しくないけど体に良い方』を
最初に選んで、けっこう苦労しました(笑)
だから、うちのスクールでは、
『体に良い上に美味しい料理』的な施術法を
お伝えしています。
また、中級やセラピスト塾では、どうしても、
『体にはめっちゃ良いけど、味はそこそこ』という
わかりにくいものも出て来ます。
そこは、「どういう見せ方、説明をすべきか」を
セットでお伝えするようにしています。
●要は、「自分のは、どういう種類の料理」なのかを
自覚して、うまく活かす、ということですね。
良い技(スキル)の条件、という意味でも、
今回のことは、ぜひ覚えておいて下さい。
それではまた、面白い毎日を!
本当に体に良い野菜って、味も良かったりしますよね。
※次回、技を活かすための『土台』について、
もう一歩、踏み込んでいきます。
・・・編集後記につづく。
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■お知らせや近況報告など:
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●4月26日(日)13時~は、
ベーシック(初級)の『首のケア』の回です。
受け忘れた人、復習したい人は、お気軽にご連絡下さい。
(再受講は半額になります)
●4月12日(日)は、第4回目の『セラピスト塾』です。
(13時~18時ぐらい)
▼スキル:
『予防効果も抜群の姿勢リセット & 肩甲骨解放 』
▼コミュ・接客・経営:
『集客のために一番最初にやるべきこと』ほか、オマケなど。
・・・ということで、普段から良い姿勢をとりやすいように
『姿勢整形』をしてしまおう、というスキルです。
これがまたけっこう面白くて、患者さんの疲れの深さが
どんどん減っていきます。
興味がある人は、案内ページ、チェックしてみて下さい。
⇒ http://bit.ly/tr_semi4
※ 単発参加OKで、予備知識がなくても大丈夫です。
(初心者でも大丈夫な内容です)
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■編集後記:
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「どっちかを選ぶとしたら、どっちのほう良いか?」
という問いが良くありますが、
割と、ニセモノがたくさん混ざってると思います(笑)
ポジティブと、ネガティブ。
昼と、夜。
男と、女。
静と、動。
肉と、野菜。
東洋医学と、西洋医学。
たいていの場合、どっちも大事で、
両方があって、成り立っています。
きっと、
「どっちかが(唯一)の正解だ」という思考(決めつけ)が、
不自由の原因なんでしょうね。
かといって、
「両方大事にする」ということが2倍大変かというと、
ぜんぜんそんなことないです。
本来、そっちのほうが、自然ですからね。
これも、誤解されがちな、真実だと思うんですよねぇ。