● 自由と、選択肢の数は、密接です。
● たとえば。
1)「ドミグラスソースのハンバーグ」
2)「きのこのホワイトソースのハンバーグ」
3)「チーズとバジルのイタリア風ハンバーグ」
・・・の、どれが食べたいですか?
● 基本的には、
「ドミグラスソースのハンバーグ」
しかないお店よりも、
↑のように3品から選べるほうが楽しみやすいものです。
● 進路にしてもテレビのチャンネルにしても
絵をかくときの色にしても・・・
3種類あると、「けっこう選べるな」という
自由(感)を得られるわけです。
● 『マジックナンバー3』という言葉もありますが、
人の脳にとって心地良く、受け入れやすい数字なんです。
● 少なすぎても、多すぎてもダメです。
これがけっこうなポイントです。
● なんでそんな話をしているか?
・・・というと、セラピストが直面するあらゆる面で、
大切な視点だからです。
たとえば・・・
● 診断において。
どこが良くないか、というのを診ていくときに、
「腰痛だから腰が悪い、腰をケアしよう」だけでは
ダメなんです。それじゃあちゃんと治らない。
3つは意識しましょう。
腰、お尻周り、脚、の3つぐらいは診られると
ずいぶん立体的にカラダが見えてきます。
肩こりも同じ。
肩だけじゃなくて、腕、首を少なくとも
一緒に診る必要があります。
● 施術において。
ず~~~っと同じ刺激だと、患者さんは『飽きます』。
患者さんが飽きると言うことは、患者さんの脳も飽きる
ということ。
飽きちゃったらどうなるか?
・・・というと、『効き目がどんどん落ちていきます』。
これは致命的です。
ベーシックのクラスでもお伝えしていますが、
3種類ぐらいの刺激を持っておくべきです。
圧(お)す、だけじゃなくて、揺らす、伸ばす。
それらを混ぜ合わせるから、飽きずに快適になるんです。
(食事も、本当にハンバーグしかなかったら、
ずいぶんきついですよね(笑)。サラダがあって
お米があると、ずいぶん違いますよね)
● 患者さんへの説明において。
1つだけの提示では、納得がしにくいものです。
一番よくあるダメな例は、
「次回の予約、とっていかれますか?」とか
「次回はいつ頃にしますか?」といったもの。
『勝手に1つに絞られている』ので、
患者さんは不自由で、不快です。押しつけを感じて
抵抗するか、逃げたくなるか。
ここにも、選択肢が必要です。
● 施術法において。
あなたが1つの技術しか持ってないとしたら、
それが通用しなかったとき、いきなり不自由になります。
あなたも、患者さんも。
人間なんて個人差が大きい生き物ですから、
好みも違えば、体質も違います。
3つぐらいのオプションがあれば、かなり対応できます。
グーしか出せないジャンケンでは、なかなか勝てない。
けれど、チョキもパーも出せるなら、
対応の幅はずいぶん広がるんです。
● 悩みについて。
あなたが悩んでいるとき。
考えが進まなくて苦しいとき。
たいてい、『何かを1つに絞ってしまっています』。
▼「あの人は怒っているに違いない」
(他人の感情を1つに決めつけている)
▼「あれを諦めるのは絶対に嫌だ」
(諦めるかどうかという1つの選択基準に絞っている)
▼「人付き合いが苦手な自分は、独立なんてできない」
(独立に必要な能力を人付き合い1つに絞っている)
・・・といったように。
こういうとき、大抵、
考え方のほうが間違っているので、
有効な答えは永遠に出てきません。
必要なのは、選択肢です。
● 脳は、『比較』をしないと思考力がガタ落ちします。
だから、3つぐらいは必要なんです。
● 逆に、多すぎても、脳は混乱し、思考を『放棄』したくなります。
ハンバーグのメニューがもし30個ぐらいあったら、
「オススメはどれですか?」って言いたくなりませんか?(笑)
力が分散しすぎて、『ボヤけ』て、わかりにくくなります。
だから、メニューは増やし過ぎちゃダメです。
(整体院も同じです)
・・・というわけで。
● あなたは、あなた自身に、常に3つぐらいの
選択肢を与えてあげていますか?
そうしないと、人生はどんどん不自由になっていきます。
3つの選択肢が用意できないとしたら、
「何かがおかしい」と思ったほうがいいです。
間違いなく、情報が不足しています。
視野が狭くなっています。
流されようとしているかもしれません。
考えることに疲れてしまっているかもしれません。
騙されようとしているかもしれません。
もはや、振り込もうとしているかもしれません(笑)。
もちろん、良い結果には恵まれないんです。
● あなたは、患者さんに常に3つぐらい(少なくとも2つ)の
選択肢を与えてあげていますか?
非常に大切です。
自由(感)のないところに、癒しはない!(名言風)
さて。
あなたは今日、どんな風に過ごしますか?
それは、いくつの選択肢の中から、
選んだものですか?
【 今回のポイント 】-------------------------
セカンドオピニオンの大切さも
今回の話と関わってきますね。
そもそも、
人のカラダって複雑です。つながってます。
だから、
1つの原因で1つの結果が起こる、
なんてことは有り得ないんです。
骨盤さえ整えたら
全部よくなる、なんてことはウソです。
●●さえしたら絶対痩せる、
みたいな話も、もちろんウソっぱちです(笑)
そういうのって、ほとんどの場合、
何かを売り(つけ)やすくするための都合づけです。
変に1つに絞ろうとしてくるヤツには
気をつけましょうね。