「他でなく、あなたを選ぶべき理由は何?」
――とにかくまず、この質問に答えなさい。
(名もなき賢人)
独立するには、個性が要ります。
「強み」とも呼ばれるもの。
自分にとって、それが何か、把握してますか?
もっといえば……
誰かに聞いたこと、ありますか?
独立を考えたときに、
多くの人がハマっちゃう落とし穴は、ここ。
代表的なのはNGパターンは、3つ……
●1.良さそうなところのマネをしちゃう
●2.「一般的」に合わせてしまう
●3.自分の頭で考えた自分の強みを前に出しちゃう
これらは正直……どれも危ない。
それぞれ、なぜ危ないか、わかりますか?
(ここ重要)
超大事なのに「みんなついやっちゃう」ことだから、
それぞれの理由を説明しておきますね。
特に「ホームページに書くとき」に
一番間違うから、気をつけてね(笑)
●1.良さそうなところのマネをしちゃう
これがダメな理由は簡単で
「マネしたレベルの技術」はバレるから、です。
誰にバレるか?
お客さんにバレます。必ず。
そして、もっと大事なことなんだけど、
あなた自身には「書いたそのとき」から、バレてる。
強みってホントは、聞いて調べて考えたすえに
見つけるものです。
だから、それを見つけて自覚している人からは、
ちょっとした会話や態度にも「出る」んです。
(強みの説明をしているときに限らず、ね)
そういう普段の様子が
「ホームページに書いてある強み」に
そぐわない場合、どうなるか。
信用できない印象、商売のために見栄やウソを使う印象が、
お客さんに残ってしまうんです。
誰かの強みやその強みの表現(説明)が、
そのままあなたに当てはまることなんて、ありません。
きれいで整っているけど「借り物」の強みよりは、
下手で少しわかりにくいけど「本物」の強みのほうが、
よほど良いです。
そうそう、
自分自身としても「ハラで納得した強み」を伝えて、
それに沿った施術をしてないと、氣が安定しないからね。
これは忘れないで。
●2.「一般的」に合わせてしまう
これもよくあるNGです。
特に「骨盤矯正」とか「クレニオ」とか
そういう固有名詞をそのまま使っちゃうケースが
よくあります。
テクニック名は、強みではありません。
当然、個性でもない。
だってね、
名前がついているぐらいの技術なんだから、
そりゃあ、それを使える人は大量にいますよね?
たとえばラーメン屋さんに強みを聞いたときに、
「うちの強みは赤味噌ラーメンです」
って言われても……困っちゃうよね?(笑)
それはもう大枠の「ジャンル名」でしかない。
骨盤矯正もクレニオも、全く同じです。
(まだユニークな名前が付いてたらマシですけどね)
そんなあいまいなものを「強み」として
強調しちゃうってことは、
いわば、
「私は大量生産型の、ごく一般的なセラピストです!」
っていう宣言になっちゃう。
ちなみに、同じ理由でダメなのが
「60分コース」とかって名前の付け方ね(笑)
個性もこだわりも強みもない、って見えてしまう。
(本当はあっても)
「一般的」や「平均」で済ませようとすると
(その手抜きは)やはりバレてしまうんです。
●3.自分が考えた自分の強みを前に出しちゃう
これがダメな理由が、一番わかりにくいかもね。
だからこそ、とても重要。
たとえば、
最近テレビでよく見る、
若手の芸人さんたちを思い浮かべて下さい。
彼らに
「自分がなぜ売れているか、わかりますか?」
と聞いたら、どうでしょう?
何割ぐらいの人が「正解」を言えるでしょうか。
みんな「自分の頭で考えた強み」は、言うでしょう。
でもそれが正しい確率は、かなり低い。
その証拠に、
一発屋と呼ばれる人たちを始めとして
人気が短命でおわることがほとんどですよね。
もちろん、正解をわかってる人もゼロではありません。
でも、相当少ないはず。1割ぐらいじゃないかなあ。
実際、長く売れてるごく一部の芸人さんは、
自分の強みを理解しているはずです。
(ダウンタウンしかり、明石家さんまさんとか、
麒麟の川島、バナナマン、バカリズム などなど……)
じゃあ彼らはなぜ、理解できたか?
「人から教わったから」です。
その一つは、お客さん。
あとは、プロデューサーや作家さんなどのブレーンたち。
場合によっては、超優秀な相方か。
そうです、個性や強みは「教わるもの」です。
自分の頭で考えたり、
見つけたりするものではありません。
(人からもらったヒントを元に、
考えたり煮詰めたりすることはあるけどね)
……というわけで、
強みの設定の仕方として、
●1.良さそうなところのマネをしちゃう
●2.「一般的」に合わせてしまう
●3.自分の頭で考えた自分の強みを前に出しちゃう
という3つは、避けましょう。
その時点で成功率がガタ落ちするからね。
じゃあ……
「やっちゃダメ」なことは、わかりました。
その理由やヒントも、理解しました。
その上で、どうしたらいいか?
すぐ使える材料は……
●お客さんからの「誉め言葉」を思い出す
(大事に大事に書き残しておく。書き残していく)
●お客さんにアンケートをとる
●経営と自分のことをよく理解している人に聞く
というあたりが、有効です。
これらはあくまでも、
「人の意見が正しい」という意味ではありません。
自分の強みが人にどう伝わってきているか、
という〝実績〟こそ、もっとも参考にすべきである。
――そういうお話でした。
ではでは、今日も面白い一日を。
「もともと個性と強みのある技術」を仕入れる、
という方法もかなり有効です。