楽ゆる式◎セラピスト塾

根っこから体調がよくなる整体セラピーのヒント。心と体、魂のツボ。

なぜ「集客」を学んでも、売れないのか


「永井先生、信頼性も大事かも知れませんけど……
 自分にはもっとシンプルな、
 集客のやり方を教えてもらいたいんです!」

そんなご質問をもらいました。


うん。

わかります。

たしかに……

●ホームページのつくり方、
●チラシのつくり方、
●グーグルマップ対策、
●エキテン対策、
●値段やメニューの決め方、
●クチコミ紹介カードのつくり方、

などなど……


「集客法」は、大事です。


ただね、
それらをどれだけ学んでも
「売れない人」は、ごまんといるんです……

 


むしろ、
そんな「普通の集客法」なら、
本でもブログでも、いくらでも学べます。

それでもしうまくいくなら、
独立している人たち全員が、すでに
ガッポガッポに売れているでしょう。


つまり「それ」じゃあ、
通用しないんだよね、残念ながら……。
そして断言しちゃうけど、
こからますます、その傾向は強まります。


それはもう予想とかなじゃくて、
すでに起こった「事実」なんだけども、
理由は、なんでしょう。

なんで、それじゃあ売れないのか?

せっかく大事なポイントだから、
しっかり説明しておきますね。



まず、
↑に並べたような集客法って、
つまり「売り方」の話なんです。

でね、
売り方を学んでそれが上手になると、
「売るのがうまい感じの人」になります。

ここまでは、当たり前ですね(笑)


さて、じゃあ、
ちょっとリアルにイメージしてみましょう。

たとえば……

あなたはいま、服屋さんにいます。
興味がある服があって、軽く見ていました。

自分が持っている服と合うかとか、
サイズが大丈夫かとか、たしかめてみて、
もしいい感じだったら、買いたいかも知れない。

……そんなとき、
店員さんが現れます。

「今日はどんな服をお探しですかー?」

見た目、さわやか。
歯が白い。
すごいおしゃれ。
言葉遣いも物腰も丁寧。
説明がとても上手。

いかにも
「売るのがうまい感じの人」です。


こんなとき、あなたは、どう思いますか?


普通に、ヒきませんか?(笑)


または、そこまでじゃなくても、
「ゆっくり見る」ことが、できなくなったりする。


そう。

日本人は「警戒心がとくに強い」と言われますが、
要するに〝セールス〟が嫌いなんです。

なぜって、
「断るのが苦手」だからね。
セールス臭がしただけで、もう心に負担になっちゃう。

立て板に水のような営業トークには息が詰まるし、
買わされそうな空気にでもなれば、嫌悪感さえ覚えます。

だから、
「売るのがうまい感じの人」
が寄ってくると、逃げたくなるんです。
早め早めに、離れたい。


それはきっと、よくわかるんじゃないでしょうか?



さて、ここで、
「集客」に話を戻しましょう。

集客が上手になった人って、つまり、
「売るのがうまい感じの人」……ですよね。

要するに、
集客法といわれるものは、どうしても、
「セールス方法」なわけです。


実は、これで
「あぁ、あるほどね」ってなることが、あるんです。

ぼくらって基本的に、
「集客を学ぶ」より「整体などの技術を学ぶ」ほうが、
楽しいでしょう?
というかそもそも「集客」という言葉にも、違和感がある。
売りつけるようなことをするぐらいなら、
食べていけるギリギリだけの稼ぎでいい。


そんなふうに感じるのは、
ぼくらはみんな「セールスが嫌い」だからです。

「集客」という言葉に含まれる
「セールス臭」を感じるから、ちょっとイヤなのよね。



ただそれは、
自然だし正しいとぼくは思います。

セラピストとか接客業をやりたい人なら、
人の気持ちをちゃんと考えたいタイプなので、
「セールス臭」が嫌いで、当たり前。

……というか、
そういう人じゃないとセラピー業には向きません。


でも、
その良心や良識があるからこそ、
あんまり「集客」ということに、積極的になれない。

気が進まないままやってみる。
自分には向かない感じがするけど、とりあえず。
独立するからには我慢も必要だからし……

「そう」なると、ますます売れないんですね、これが。
(そんな人、めっちゃくちゃ多いんだけどね)

まあ、かといって、
「集客」が好きな人も、売れないんだけどね(笑)
それこそ「セールス臭」がぷんぷんに立ちこめるような
ホームページとか作ってしまうから。



はい。


そんなわけで、
最初の質問に戻りますけども……

「手っ取り早く、具体的な集客法を学びたい」

なんて思ってしまうと、地獄を見るのよね。


じゃあ……どうしたらいいのか?

ぜひ覚えておいて下さい。

「売るのがうまい感じの人」ではなく、
「相談したくなる感じの人」になればいい。


これがもう、究極の結論です。


たとえば、
さっきの服屋さんの例でも、そうじゃないかな?

「寄ってきて営業トークをされる」と、
ぼくらは逃げたくなる。

でも、
ちゃんとギリギリ見えるぐらいの位置に控えている
「相談しやすい感じの人」がいたら、
ずいぶん買いやすくなるんです。

実際、営業マンでもそうですが、
「売り込み」をするのは並みのレベル。
またはそこそこ売れるレベルまで、なんです。

めっちゃ売れる営業マンは、売り込みなんかしません。

「相談しやすくなる信頼感と関係性と状況づくり」
をするんです。


この前提条件こそが、
「その後のすべて」を左右するということを、
ぜひ、忘れないで下さい。

ブログを書こうが、
Twitterでつぶやこうが、
YouTubeを始めようが、
メルマガを送ろうが、
ホームページを作ろうが、
施術中にトークをしようが……

「相談しやすくなる信頼感と関係性と状況づくり」

ができていないなら、
すべての効力が、ガリガリに痩せ細ります。


逆に、
それさえできていたら、
集客なんてそんなに上手じゃなくていい。

「ちょっと下手」ぐらいのほうが良いぐらい。


だって、
そんな人だからこそ「買うならこの人」って
思われるわけですし、
かつ「施術も効きやすい」んですから。

あ、そうそう、もちろん、
人に紹介したいのも、そっちの人ね。

「セールス臭」のある人なんて、
絶対イヤだもんね。信用失うし。

だから、
「クチコミ率」も、天地の差になるわけです。



そんなわけで、
ぼくは「信頼性」にやたらうるさい……のでした(笑)



ではでは、今日も面白い一日を。
「自分が客だったら、ああいのはイヤ」という感覚は、
どんな大先生や本の言葉よりも、信用に値する。