「永井先生は、施術の会話では、
どんなことを意識していますか?」
そんなご質問を頂きました。
(ありがとうございます)
大事にしていることはいくつかありますが、
今回は「3つのポイント」に絞って、
お伝えします。
結論からいうと……
●1.相手の課題(1つだけ)
●2.自分の特長(1つだけ)
●3.相手へのおみやげ(1つだけ)
これらの3つです。
やたら(1つだけ)を繰り返すのは、
ウザいとは思いますが(笑)、
それがほんとうに大事だからです。
この3点を、
「記憶に残してもらう」ことができたら、
信用を得ることができます。
そしてその信用は、
リピート率うんぬんは当たり前として、
お客さんの回復を、大きく助けます。
(こっちが大事ね)
それぞれ、意識していたものでしたか?
それぞれのポイントを、説明しますね。
●1.相手の課題(1つだけ)
「わからない」のが怖い。
それが、お客さんが抱えている悩みや苦しみの、
代表なんです。
自分はいったい、どこが悪いのか?
なぜ痛いのか?
何が改善のポイントなのか?
もちろん「治りたい」のは、大前提。
でも、そんなにすぐ良くなる必要って、ないんです。
というか、
一発で魔法みたいに良くなる症状じゃないもののほうが、
大多数ですからね。
そこで大切なのは「見通し」なんです。
「あ、なるほど、それが大事だったんだ」
ってことが、わかること。
たとえば、
「色々体調が悪くて不安だったけど、風邪の一種だったんだ!」
「息が苦しくて心臓がおかしいのかと思ってたけど、腹筋の
こわばりだったんだ!」
みたいなね。
それでもう、安心するでしょう?
人の心理として
「課題がはっきりする(ことが見通しになる)」と、
心はだいぶん、楽になります。
経営学の名言でも、
「問題がしっかり理解できれば、もう半分は解決している」
なんて内容のものがありますが、その通りですね。
あ、ただし、
たくさんの課題を一気に伝えてしまうと不安に襲われます。
だから、1つにしましょう。
「今日1番大事だったのは、○○でしたね」って。
別に他を無視しろ、って話ではありません。
ただ「1位が決まる」と、整理がつくんです。
納得も受け入れも、しやすいしね。
●2.自分の特長(1つだけ)
これも、1つに絞ったほうがいい。
あなたは、何が得意なのか?
とはいえ、
「仙腸関節の矯正が得意です!」では、
何も伝わりません。
得意なことの説明に
「中学生に伝わらない専門用語」が
入っていたら、要注意です。
パッと理解されないものは、記憶に残りません。
記憶に残らないものは、相手の心を動かしません。
「腰痛にならない体質づくりが得意です」
「睡眠が深くなったって、よく言われます」
そういう風に、
中学生でもよくわかる「得意」を伝えましょう。
これも、たくさんあると、
ボヤけるし、嘘くさいですからね(笑)
1位を決めて、伝えましょう。
●3.相手へのおみやげ(1つだけ)
これも、1つです。
あれもこれも言ったって、記憶できません。
たくさん求めるお客さんもいますが、
1位を設定してあげないと、
すぐ色んなものに手を出して、
「結局どれも続かない」という結果になりがちです。
「今、おうちでできる1番大事なことは○○です」
って、伝えてあげましょう。
……さて、3つ、紹介してきましたが、
ふだん意識しているものでしたか?
まとめとして1つ、
記憶に残しておいて欲しいのは、
「知りたい気持ちに応える」という考え方です。
セラピストは「治りたい気持ち」には、応えます。
当然ですね。
むしろ、そっちばかりにこだわり過ぎて
他が見えないほどです。
ぼくだってもちろん、元々はそうです(笑)
でもそれじゃあ「短期決戦」になっちゃう。
この1回で、治るかどうか。
認められるか、どうか。
そんな短いスパンでの勝負をしていたら、
緊張するし、いい関係性はつくれません。
そうじゃなくて、
「知りたい気持ち」に、しっかりお応えする。
それが信頼となり、焦りを和らげ、
「治りたい気持ち」を助けることになることも、
すごく多いです。
(知りたいことを知れた安心感だけで
神経系の症状が消える人もいるぐらい)
ぜひ、新しい価値の提供として、
お客さんの「知りたい」にしっかり答えてあげましょう。
ではでは、今日も、面白い一日を。
課題って「クイズ」だから、本質的に、
面白いものでもあるんだよね。