●「料理人の才能は、味覚がいちばんである」
といった人がいました。
「味が細かくチェックできて、かつ、それを覚えている」
ということが大切で、それがあるからこそ、
「自分でも再現する(つくる)」ことができるんだそうです。
「うーん、作ってはみたけど、ちょっとまだ違うな」
「あ、そうそう、これだ、近くなってきた」
「あ~できた、これで同じ味だ!」
ってなるのは、すべて、
味覚とその記憶によりますもんね。
●まぁ、わかりやすい話、逆に、
味音痴のコックがいたら・・・信用できないですよね(笑)
「だってあーた、そもそも、
美味しいかどうか、わかんないんでしょ?」
って話です。
音痴な人が上手に歌えないのと同じで、
それでは他人が喜ぶものはクリエイトできません。
●同じ事は当然・・・セラピーにも当てはまります。
診断ができなければ、決して一流にはなれません。
そして、
「これは塩味が足りないな・・・塩、いや、しょうゆのほうが
香りも適度に足されて良いかな」
などと調味料を選べるのは、味見(診断)ができているからです。
同じく、
「この痛みは、急性じゃなくて慢性だな。しかも、痛みは
腰にあるけど、原因はふくらはぎのヒラメ筋だから、
揺らしストレッチで解しと連動づくりを一括でやろう」
などと治療法を選べるのは、診断ができているからです。
●あなたは、どうでしょうか?
特に大切なのは、やはり、触って分かること、『触診』です。
触ってみて、左の腰と右の腰、どちらが硬いかわかりますか?
その硬いほうの筋肉の中にある、芯の様なしこりが探せますか?
そのしこりの中心とその向きがわかりますか?
(ここまでわかると、極上のツボ押しができます)
施術の後、
どれぐらい柔らかくなったか、わかりますか?
どれぐらい潤いが増したか、わかりますか?
筋肉だけでなく、筋膜まで緩んだかが、わかりますか?
(ここまでわかると、先が読めるようになります)
●どうやったら、それがわかるようになるか?
・・・といえば、ヒントはクラスでお伝えしていることばかりです。
魔法の杖はありません。
ただ、ちゃんと意識して、触りまくることです。
そして、比較しまくることです。
また、味と同じで、
「平均的な硬さを覚えようとする」ことです。
(そのためにも、できればたまに、健康なカラダも触りましょう。
部分的に健康、でももちろん構いません)
●こういうことって、
もちろん僕も、最初はできませんでした。
それどころか、
「そんなことできるようになるイメージさえできない」
ような鈍くささでした。
そうです、僕は飲み込みが遅いんです。
(早く見えるらしいんですが、恐ろしい誤解です(涙))
でも、できなきゃいけないと必死だったから、
アホみたいに触りまくってました。
●僕はいつもこのパターンです。
「自分は人よりできない」のを知っているから、
「コソコソと人より多く試す」んです(笑)。
「試す」=「狙いをもって」「実行し」「結果をチェックする」
ということです。このとき「比較」をプラスできると、
成長スピードはハネ上がります。
(他の誰かとの比較じゃなくても、左右の比較でもOK)
ただ多くの数をやっても、そんなにスピードは上がりません。
(その証拠に、年期が長いけど技術が低いままの人は
いくらでもいます)
これは触診に限らず、セラピーに限らず、
すべてのことに共通する、上達の極意だと思います。
●『真剣な味見』をたくさんやった人が、
『味のわかる人』になる。
『真剣な比較』をたくさんやった人だけが、
『違いのわかる人』になる。
『違いのわかる人』だけが、訓練の結果、
『違いを作れる人』になっていく。
ぜひ、狙いをもって、タッチしましょう。
比較しましょう。
『味見』を、たくさんしましょう。
※完全に余計な追伸(笑):
中村憲剛選手(@サッカー)は、「違いをつくれる選手」です。
予備メンバーにはいますが、代表メンバーに選ばれなかったの、
残念でなりません・・・。
(しかも、同じバスの中で、サプライズ選出された大久保選手が
あんなに祝われてて・・・。プロだから当然とは言え、
ファンとしては胸の痛む、悔しいシーンでした)
・・・編集後記につづく。
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■お知らせや近況報告など:
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【NEW】
●本の出版日が、決まりました。『6月27日(金)』です!
「おなかモミアゲ(仮)~ 超効く内臓ケア+3つのオマケ ~」
という内容で、内臓に加えて、背骨、骨盤、血行をごくカンタンに
整える方法も紹介しています。
施術にそのまま使えるものも、もちろん含まれていますが、
まずはセルフケアに役立ててもらいたいな、と思ってます。
(内臓が良いと、間違いなく施術の効果があがります)
行ける人は、紀伊國屋が買いやすいと思います。
(そして、こちらで買ってもらえると、すごく助かりますし、
何かお礼をつけてキャンペーンをやろうと思ってます(笑))
遠い人は、アマゾンで買えるようになります。
これはまた、追ってお知らせしますね!
【NEW】
●6/8(日):
『明日からでも超使える鉄板フレーズ集30
~集客からアフターフォローまで~』
「お客さんに必ず聞くべき質問って?」
「お客さんに伝えるべきことは?」
「本当に満足してもらうためのポイントは?」
・・・といった質問、リクエストに応えて作ったクラスです。
ここにもやはり、『ツボ』と『圧し方』というのがあります。
集客力、接客力、クチコミ率を高めたい人は、
ぜひお気軽に、お問い合わせ下さい。
●『神ツボ』がラミネート教材(A3)になりました!
壁掛けにして、「施術中にいつでもカンニングできる」ので(笑)、
施術の効果も上げやすく、大事なツボを覚える役にも立ちます。
厳選したツボが、20個(神ツボ)+37個(超ツボ)。
表面はわかりやすくイラストでの案内と、効能です。
(本には出て来ない、筋肉のツボ、美容のツボなども
かなり濃く掲載しています)
ウラ面は覚えるために使う、詳細なツボの位置の解説です。
この表と裏をペラペラめくりながら記憶術に使うと、
とても有効だと思います。
(というか、僕がそういうものが欲しくて作りました(笑))
興味があればぜひ、案内ページを覗いてみて下さい!
⇒ http://www.ht-b.jp/erm/item/kami_tsubo.html
●近日開催のスクール:
受けモレがある方、復習(再受講)したい方、単発参加もOKなので、
ご希望があれば、お知らせ下さい。
▼5/25(日)アドバンスクラス:『筋膜トリートメント』
▼6/8(日)明日からでも超使える鉄板フレーズ集30
※ 初級が終わってなくても中級・上級を受けることは可能です。
中級以降は独立したスペシャル・テクニック系なので、
一回完結もので、必要な基礎知識ごと習得してもらえます。
※ すべてのクラスについて、再受講は半額になります。
(毎回新しい内容が含まれることもあり、再発見が多くあるようです)
●スクールの予定一覧ページ:
⇒ http://www.ht-b.jp/erm/yotei.html
※ 記事のバックナンバーはコチラ:
⇒ http://bit.ly/vSWKkI
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■編集後記:
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春夏秋冬、どれが好きですか?
どれにも良いところときついところがありますが、
実は、それぞれの過ごし方のコツというのがあります。
江戸時代を舞台にした、
涙ちょちょぎれる料理小説を読んでいたら、
面白いことが書いてありました。
「春は芽、夏は葉、秋は実、冬は根・・・
それぞれの旬を頂くといいんだよ」
なんてわかりやすいんでしょう。
それぞれ、
春は新芽が芽吹いて、
夏は葉がしげり、
秋には実りを得て、
冬は根を深める・・・
・・・というように、それぞれが植物のエネルギーの
一番たまる時季ですね。
対自然の合理性、四季折々を上手に味わう
日本人のセンスがギュっとつまったようなお話です。
やっぱそれぞれ、いいところがあんですね。
これから、本格的な夏です。
葉もの(開く象徴ですね)を多めに食べて、
オープンなカラダを作っていきましょう。