● 人生を『旅』にたとえる。
わかりやすい話です。
● 人生を『旅』だと考えてみたら、確かに、
色んなことが考えやすくなる。
たとえば、充実した旅を助けるもの。
そのけっこう大事な1つは・・・
『寄り道』
だと思います。
● ただ目的地を行きまくるだけじゃなく、
▼ 近くの市場で『地元の感じ』を味わったり、
▼ 屋台でちょっと変なもんを食べたり、
▼ 現地の子どもたちが遊んでるのを眺めたり、
▼ 見たことない植物を見つけたり、
▼ 地元の人に道聞いてたら仲良くなったり、
(僕が道を聞いたイタリア人は、いきなり盛り上がって
無駄話を30分した挙げ句、道、全く知らなかった(笑))
▼ 迷子になってテンパったり、
▼ 視界に入ったバスにいきなり飛び乗ったり・・・
そういう『不確定要素』たち。
計算外のこと。
怖かったり驚いたりもするけれど、
『ちゃんと無事に帰ってくる』ことさえできるなら、
それは『絶妙なスパイス』の役割をしてくれます。
味を良くしたり、
香りをよくしたり、何より、インパクトが心に刻まれて、
忘れられない経験(肥やし)になる。・・・というような。
そして、
旅人の心を鍛えたり、感性を潤わせたり
成長させたりするのは、『予定通りの行程』でなく、
こういった『計算外の寄り道』のほうなんです。
(・・・ちなみに、
ここまでは、共感、できてますか?(笑))
● なんでこんな話を急に始めたのか?
実はネタが切れたのか?
・・・と思ったかもしれませんが(笑)、
この話が大切なのは、『施術の上達法』に関わるからです。
● つい先日、整体スクールの初級、
6期の最終回がありました。
そして、「これをマスターすれば独立するのに十分」
と言いました。これ、大げさに聞こえるかも知れませんが、
実際、大げさじゃないんです。
● もちろん、生徒さんたちの能力が『完成』された、
というわけじゃありません。
僕ももちろん、未熟です。
一生、未熟だと思います。
大切なことは、
『楽しい旅に出る準備はととのった』ということです。
● さて、
ようやくここから、話がわかりやすくなります、多分(笑)。
整体の世界を旅する。
それを充実させ、楽しむために一番大事な材料は
渡せたと思っているんです。
(マスターはもちろん、これからだとしても)
▼ 整体スキルを通して、どうしたいか、『目的地』は
みなさんそれぞれがお持ちでしょう。
▼ 今回学んだ基本的な施術テクニックは、
『けっこう見やすい地図』みたいなものです。
これがまず、旅には必須ですよね。
▼ 一緒に学んだ生徒さんたちや僕(講師)は、旅で言えば
『出会い』です。ずっと一緒じゃなくても、旅を
彩ってくれることもあり、今後、助け合えることもあり。
▼ そして意外なほど大事なのが、『帰る家』。
旅って、旅先も楽しいけど、それを一通り楽しんだあとに
『帰ることができる日常』が約束されていること・・・
これが実は大事だったりします。
(それがないと、ただのホームレスですからね)
この『帰る家』は、初回でお伝えしている
『カラダの基礎の仕組み』です。
あとは、『相談できる場所』として、
Facebookのコミュニティーを用意してます。
● こういった最低条件が整うと、
何ができるようになるか?
・・・といえば、『寄り道』なんです。
目的地も地図もあるから、余裕があって、
ちゃんと帰れるからこそ、『寄り道』を楽しめます。
● 僕は、『寄り道』を推奨したい。
『正解』を提供したいわけじゃない。
これは改めて強調したいと思ってます。
● 施術なんて、最後は個性です。
逆に個性のない施術は、生き残りません。
面白くもない。
僕がやっている通りにやれる必要なんて、
ないんです、実は。
土台にするのはもちろん効率的です。
だから、土台をおさえるまでは十分練習材料にして
味わったらいい。
でもその後は、
もっと良いやり方を作ったっていいし、
自分に合うやり方に調整したっていい。
「それを探しながら色々試す」ことこそが、
一番のスキルアップになります。
(守・破・離 というやつですね)
● ただ、
『帰るべき家(=基礎)』がないと、フラフラして
軸のない貧弱なテクニックになっちゃうから、
それは大事にして欲しい、というだけで。
● 地図(予定)の通りに行く旅が好き、というなら、
それももちろん、悪くはありません。
できる限り、質の良い地図(施術法)を
お渡ししたつもりです。
● でも、
『寄り道』(=不確定要素)は必ず発生します。
思い通りに行かなかったり、
予想外のことが起こったり。
でも、それを嫌がらないで欲しいんです。
怖がる必要もない。もったいないから。
そこが一番、スキルやレベルが上がるチャンスだから。
あれこれ試せばいいんです。
「じゃあ、こうやってみたらどうかな?」って。
それでもダメなら、
「また、別の見方、やり方、やってみよ」って。
※ もちろん困ったときには、ヒント、いくらでも提供します。
その
『試行錯誤していける習慣や心の体力』こそが、
セラピストを強くする最強の軸なんです。
● なぜなら、
患者さんは、個性的だからです。
だから、症状も、個性的です。
とうぜん、
「いつものやり方」が通用しないシーンが
必ずやってきます。アタリマエに、やってきます。
そこで、
「この人うまくいかないな、嫌だな」と思っちゃうか、
「よし、色々試してみよう」と思えるのか。
それが、
そのセラピストの人生の分かれ道になるんです。
『試行錯誤できる力・寄り道できる力』が、
どんどん色んな人や症状を回復できる自分になっていく
ターボ・エンジンになるんです。
● 経営も、同じ。
あなたが個性的なんだから、あなたの事業も個性的です。
「思い通り」が通用しないシーンなんて、
独立したら無限にあります。
そこで、
「うまくいかないな、嫌だな」と思っちゃうか、
「まぁ施術と同じだ、いろいろ試そう」と思えるのか。
それがやっぱり、
あなたの治療院(治療人生)の分かれ道になるんです。
時代がどう変わろうと、不況になろうと
ちゃんと患者さんに喜ばれる治療院として育てていける
原動力になるんです。
● で、そういう分かれ道に出会ったときに、
「そうだ、地図を見直してみよう」って思えたら、
心はずいぶんラクなもので・・・
それを提供してるつもりなんです。
「そうだ、あの人に聞いてみよう」って
相談できる相手がいたら、それはやっぱり
心がずいぶん強くいられたりするから・・・
そういう存在でいられたら、と思ってるんです。
● だから、『寄り道』、たくさんして下さい。
『寄り道力』こそ、鍛えて下さい。
『正解』に甘えて、
小さく痩せてしまわないで下さいね。
【 今回のポイント 】-------------------------
セラピストとして本物な人は、必ず個性的。
その個性の力を磨くのは、『試行錯誤の習慣と心の体力』。
だから、『予定通り』じゃない『寄り道』に挑むことこそ、
本当の実力を鍛えるチャンスになる。
寄り道を楽しむための『地図』や『帰る家』が
手に入ったら、不確定要素を怖がらず、
自分の整体への旅に、ワンパクに出かけるべし。