楽ゆる式◎セラピスト塾

根っこから体調がよくなる整体セラピーのヒント。心と体、魂のツボ。

【心体.10】健康の根本って何?

 

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■ 健康は、病気がないことではなく、軸と弾力があること


● 今回のポイントは、コレ↑です。

健康って、病気(不調)にならないということなのか?
健康だったら病気(症状)ってないのか?

・・・というと、それはちょっと違うと思います。

なぜなら、
『カラダは、必要性を感じて病気(不調)になることもあるから』
です。

 


大きくバランスを崩さないと(それによって生活を変えないと)
治せないほどの深い疲労がたまったとき。

カラダは、病気(や症状)を『発現』します。
アラーム(警報)みたいなもんです。

とても大切なことなので、ぜひ、知っておいて下さい。
カラダは(混乱してない限りは)、僕等の味方なんです。
『理由や意味』があることしか、基本的にやりません。

たとえば・・・
 
 ▼ 鼻づまりは、食べ過ぎのサイン。
  ⇒ 匂いがあまりわからない状態にして、食欲を抑えてくれている

 ▼ 熱は消毒・治療中のサイン
  ⇒ 熱を無理に下げずに治した風邪のほうが、予後が良い
  ⇒ 奇跡的に癌が回復した逸話のかげに、よく高熱状態がある
  ⇒ ちょくちょく風邪を引いてる人は、大病をしにくい

 ▼ あくびは頭とお腹をゆるめるために出る
  ⇒ あくびによって、側頭部がよく動いて頭がゆるむ
   (だから、涙が出るんですね)
  ⇒ あくびでやっている呼吸はかなり深く、お腹もよく動く。
   (横隔膜がほぐされて、呼吸が深まります)

 ▼ 働き過ぎで「それ以上はヤバい」とき、自律神経が失調する
  ⇒ 『ブレーカーを落とす』ことによって、強制的に
    休ませようとしている。
  ※ 逆に言うと、自律神経が失調せず、同じペースで仕事を
    続けられていたら、もっと危ないことになりえたんです。
   (内臓の深刻な病気、過労死 など)

・・・といったことです。

 

■ カラダの設計にミスはない


こんな風に、『カラダのやること』には、
必ず意味があります。メリット(目的)があるんです。

これをひとことで表現した名言が、
「カラダの設計にミスはない」というものですね。
なんて素敵なコトバでしょう。
(by 『操体法』をつくった橋本敬三先生)

僕らセラピストや、セラピーに関わる人間は、
これを忘れちゃ行けないと思います。

もののけ姫(@ジブリ)じゃないですけど、
自然(法則)に逆らったセラピー(行為)に、ロクなものは
ないからです。

僕らの能力で治すんじゃなくて、
『本人のカラダがもっている回復力』を本来の状態に
戻す、というだけなんです。


だって、頭よりカラダのほうが、
遙かに賢いですからね(笑)

・・・ここも大事なので、ちょっと強調しておきたいところですね。

 

■僕らのカラダが、いかに賢いか


僕らが意識して(つまり頭で)同時にやれる仕事の数は、
2つか3つです。ド天才でも、5つぐらいでしょうか。
(1つ1つの質を落とさないで、ですよ)

でも、カラダが同時進行でやってくれている仕事の数は、
もう、「数え切れない!」ぐらいあるわけです。

体温調整をしながら、血液を作ったり、蓄えたり、
状況をみて流したり、心臓を動かしたり、食べ物を消化したり、
汗を出したり、尿を作ったり、便を作ったり、便意をつくったり(笑)、
骨を作ったり、新しい細胞をつくったり、それを目的別に加工したり、
酸素を運んだり、二酸化炭素を回収したり・・・などなどなどなど

もう、何十、何百というレベルのことを、
質を落とすことなく、ず~~~~っとやってくれてます。
(質が落ちるときは、ほぼ『外的要因』です。
 頭で考えて余計なことをした、とか)

あきらかに、頭(というか顕在意識)よりも
カラダ(というか潜在意識)のほうが、優秀なんです。
ミスも少ない。

だから僕らは、患者さんのカラダ(≒ 潜在意識)の力を
大いに借りるべきなんです。

 

■セラピストの間違った思い上がり

 

それを勘違いして、
「僕の能力で治してやる!」なんて思ってると、
『頭でやる程度の(顕在意識)レベルのケア』しかできません。
もちろん、治療効果は低いものになります。

「患者さんの回復力がちゃんと発揮されるためのサポート」
と思っているほうが、潜在意識レベルのケアができます。
(不要な押しつけ = 強制 = カラダの抵抗・緊張・悪化 にも
 なりにくいんです)

ここまでは、ハラに落ちますか?
施術の根本にあるべき、重要な真実だと思います。

名言風にまとめるなら、
「『北風』より、『太陽』であるべきなんだなぁ」
ということです。(by 僕)

(薬にしたって手術にしたって、ウィルスが消えたあと、
 腫瘍がなくなったあとの内臓や皮膚、筋肉を修復するのは
 医学じゃなく、本人のカラダですからね)


だから、大切なキーワードとして要点を繰り返すなら、
「僕らは、患者さんの回復力を何よりもリスペクトすべき」
ということになります。
(良い医者かどうかを見抜く判断基準にも使えます)

逆に言えば、
『回復力をジャマしているものを取り除く』ということが、
僕らの仕事です。いっちばん大事な、仕事です。
(そのジャマものの代表が、様々な歪み、ですね)

・・・と、ここでようやく、話が本題に結びつきます。


「健康って、じゃあ、何?」

という答えは、この
『患者さんのカラダの回復力が正常であること』です。

そしたら、疲れにくい、快適、調子が良い、コリも痛みも軽い
頭の回転が良い、機嫌が良い、嫌な症状が出にくい、
病気になりにくい、なってもすぐ治る・・・

というようになるんです。

そしたら、QOL(生活の質)があがるんです。
生活がやりやすくなる、楽しみやすくなる。だって
仕事もやりやすいし、疲れにくいし、ご飯もおいしい
よく眠れるんだから。そんなん、幸せになりやすいに決まってます。

これが一番大事だと僕は思ってます。
それでこそ、『本来の回復力が爆発的に開花する』環境づくり
だと思います。


そして、『回復力の正常化』のために必要なのが、
『軸と弾力のあるカラダ』にすること、なんです。


・・・というわけで、次回は、
『軸と弾力って何?どうやって作るの?』
という話をしていきたいと思います。


【 今回のポイント 】-------------------------

健康は『病気(症状)がないこと』ではない。
回復力がちゃんと働いていて、調子がよく、たとえ症状や病気が
出ることがあっても回復が早く、経過が良いということ。
その回復力のもとになるのは、潜在意識であり、カラダ(頭ではない)。

だからセラピストは、『カラダの回復力(≒潜在意識)』への
リスペクトを常に持っているべきである。そして、僕らの仕事は、
回復力をジャマしているものを取り除くことである。


【 次回予告 】-------------------------

カラダの回復力の根本となる、『軸と弾力』について、
お伝えしていきます。

(もし、「こういう話題で書いてくれたら嬉しいです!」
 というようなリクエストがあれば、遠慮なくお知らせ下さい(^-^))